1 人買いに売られた貴族の悲哀 「人は慈悲の心を失っては、人ではないぞ。己を責めても、人には情けをかけ、人は均しくこの世に生まれて来たものだ。幸せに隔てがあっていいものではない」 父・平正氏(たいらのまさうじ)は息子の厨子王に、「父の心は、こ…
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