1 「生きとってくれて、ありがとな」 昭和三十三年 夏 大空建研という建築事務所に勤める平野皆実(みなみ/以下、皆実)。 復興が進む広島の街の一角にあるスラムで、母フジミと穏やかに暮らしている。 皆実には、疎開先の伯母の家に養子に入った弟の旭(…
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