2011-04-11から1日間の記事一覧

名画短感⑨ ヴェラ・ドレイク('04)  マイク・リー監督

ヴェネチア国際映画祭金獅子賞に輝く、マイク・リーの「ヴェラ・ドレイク」(2004年)について一言。 1950年代のロンドンを舞台にした一人の家政婦の物語だが、人助けの気持ちで堕胎を繰り返す女の「罪と罰」について、いつものように作り手は、顔を…

地獄の黙示録('79) フランシス・F・コッポラ   <「ベトナム」という妖怪に打ち砕かれて>

1 ニューシネマの最終到達点 アメリカは厄介な国である。 自分の国を最も偉大で、強大な国であると、皆、素朴に信じて疑わないところがあるように見える。敢えて辛辣な言辞を弄すれば、その内実は、食いっぱぐれた無数のヨーロッパ系移民がインディアンを、…