春爛漫

 ここには、「武蔵野」、「奥武蔵」、「秩父」など、私にとて最も愛着の深い「春爛漫」の風景の多くの写真が収められている。

 中でも、「奥武蔵」と「秩父」への愛着の深さは格別であり、そのエリアへの撮影行なしに、私の趣味の継続は存在しなかった。

 特に、「奥武蔵」の集落に身を委ねているだけで、充分に満足感を得ることができたので、数え切れない程、西武池袋線の下り電車に揺られること約1時間余り、気に入った駅で下車し、気の向くままに低山徘徊を愉悦したものである。

 大体、どのようなアプローチでも記憶に焼き付いているから、稜線の辺りにまで辿り着くことができた。

 山の空気を吸う。

 季節の風を受ける。

 それだけで充分だった。

 東京の下町で生まれ、育ち、多摩で生活し、そこを拠点に「奥武蔵」や「秩父」で心身共に解き放つ。

 それが私のライフサイクルであったと言えるイメージの中で、この「思い出の風景」を編集し、一応、これを区切りとして閉じていきたい。

 あとは、私の妻が撮った画像を私が編集した、「清瀬・我が町」の写真ブログに引き継いでいぎたいと考えている。
 
 
[ 思い出の風景 春爛漫 ]より抜粋http://zilgf.blogspot.com/2011/09/blog-post_29.html