2011-06-12から1日間の記事一覧
1 「超暴力」の限りを尽くして ―― ミルクバー、ナッドサット言語、そして「第九」の陶酔感覚 その詳細は後述するが、本作は、「ルドビコ心理療法」と呼ばれる洗脳実験の「治験前」と、「治験後」の様態を描き出す映画である。 ここでは、「治験前」を象徴す…
1 「狂気」に搦め捕られた「殺人マシーン」の「卵」と、「殺人マシーン」に変容し切れない若者との対比 本作の物語構造は、とても分りやすい。 それを要約すれば、こういう文脈で把握し得るだろう。 「殺人マシーン」を量産する「軍隊」の、極めて合理的だ…