「それはありきたりで、平凡な、曲のない(注1)事件のように見えた・・・」
この冒頭のナレーションから、その後の世論を沸騰させるような冤罪事件と目される、際立って陰湿で、忌まわしい事件の幕が開かれた。
1953年11月5日、徳島市の小さなラジオ店で、その事件は起きた。家族の者が寝静まった夜、当店に強盗が押し入って、その店の主人が殺害されたのである。
主人の名は、山田徳三。体全身に9箇所の傷を受け、それが致命傷となって絶命したのである。また徳三の内縁の妻である洋子も数箇所の傷を負ったが、幸い致命傷にならず、一命を取り留めた。
彼女は病院のベッドで、担当の刑事に事件の経験譚を生々しく語っている。
彼女によると、寝床に入ってウトウトし始めたとき、外から男の声が聞こえた。
「奥さん、奥さんおいでるで」
「誰で?誰で・・・」
その声の主を特定しようと、洋子が呼びかけた瞬間、相手の男の激しい圧力を受けて、その圧力に抗っていた主人の徳三がまもなく倒れ込んだ。その傍らにいた洋子もまた、左脇腹に鋭い痛みを感じて、その場を動けなくなるが、逃走する犯人を追って行ったと言うのである。
目撃者は何人かいたが、事件が夜の闇の中で起きたので、顔の判別が困難だった。匕首(あいくち)のない短刀)の持ち主が逮捕されたが、目撃証言と合致せず、結局釈放されることになったのである。いよいよ事件は、迷宮入りの様相を呈することになっていく。
(注1)「曲のない」とは、「面白みがない」とか、「つまらない」というような意味。
徳島地方検察庁内で、検事たちが捗らない事件について協議している。
事件が起きて七ヶ月、その間十数名の容疑者がリストアップされ、その中で一人の容疑者が最も疑われ、三度も拘留されることになった。しかしその容疑者の取調べの結果、決定的な証拠を得るまでには至らなかった。
この時点で、警察がマークした全ての容疑者は、結局、「シロ」という結論に達したのである。最期に残されたのは、凶器とされる匕首一本。その匕首をテーブルの上に置いて、検事たちは迷宮入りしそうな事件の成り行きを不安視していた。
そこに、一人の若い検事が新しいアングルで事件に焦点を当てることを提起した。検事の名は山口。彼は物盗り説を否定して、内部犯行説を主張したのである。その根拠は、盗まれた金品がなく、しかも滅多刺しの残忍な犯行から見て、犯人の動機が怨恨にあるというもの。
これまでの捜査の結果、被害者の徳三には恨まれるような事情がないということで、山口検事は、内縁の妻である葛西洋子を真犯人と睨んでいた。検事は彼女が推理小説の愛好家であり、また徳三の籍に入っていない内縁関係の事情についても、高い関心を持ったのである。
山口検事は、洋子と親戚関係にある浜田陶器店の主人である流二を厳しく取調べた。
「お前は洋子と、家で何を打ち合わせしてきた?言って見たまえ」
「何って、別に・・・」
「ないはずがない。君は山田の家に一時間近く居たはずだ。何を打ち合わせしてきた!」
この厳しい取調の結果、幸いにも流二にアリバイがあることが確認され、釈放されるに至ったのである。
山口検事は、葛西洋子が真犯人であることを立証するために、様々な状況証拠を集めてきた。それを会議で説明し、検察内の空気を確実に支配していく。彼は、洋子のみが動機を持っていると主張し、彼女の戸籍謄本を検察関係者のの前で示したのである。
そこから若い検事の、自信満々の弁舌が開かれていく。
「洋子は過去二回結婚し、二回ともに結婚生活に失敗して離婚しています。その後、徳島市内でバーを経営中に被害者と知り合い、やがて情を通じるようになり、山田の妻、現在大阪で暮らしていますが、その柴田ヤスコを追い出すようにして、山田と夫婦になっています。
ところが生来浮気な山田が、去年の春頃から未亡人の某女と懇ろになり、今度は洋子が自分がかつて追い出した先妻と同じ立場に置かれるようになった。しかも洋子の場合、結婚して十年になるのに、まだ籍にも入っていない。そのために将来に不安を覚え、絶望するようになった。
そうした不安を、山田の先妻との間の長女、竜子や実姉の久子に、数回に亘って、愚痴交じりに述懐したというようなこともあります。たまたま業者関係の招待旅行会に、徳三が洋子を差し置いて、某女を同行しようとしたことから夫婦喧嘩になり、挙句に徳三と別居して、昭和町の子供たちの仮住まいに行き、5、6日してようやく家に戻ったのですが、本件が発生したのは、実に帰って来た晩の翌早朝のことです。以上報告を終ります」
山口検事の一見合理的だが、しかし多分に心情的背景のみを重視した、殆ど主観による長広舌が捜査の流れを決定した。
まもなく、ラジオ店の店員である二人の少年(坂根、柳原)が事情聴取を受け、彼らの供述から葛西洋子が逮捕されるに至ったのである。
「何言うてんの!ウチは被害者やないの。主人殺されたんやないか!犯人やない!」
「知りまへん。坂根や柳原が何言うてるか知らんが、ウチはあの子らに何も頼んだ覚えはありまへん」
「ウチは無実や!あんたら皆、クビにしたるわ!」
「電線切れ、なんてそんなアホな!第一、匕首なんかで切らんかて、家にはペンチもニッパーも商売道具屋やけん、ちゃんと揃ってます!」
彼女は以上の供述を重ね、自らの無実を強弁していたが、遂に、疲労困憊の中で自白に追い込まれてしまった。
「私は、昨年11月5日、朝早(はよ)う、まだ夜の明けきらん内に、夫徳三を刺身包丁で殺しました。今後処分を受け、刑務所へ行った後は、子供のことをお願いします」
ところがその直後、彼女は自白を翻した。
「あの自白は、嘘や!あんたらに無理やり言わされたんや。主人殺して、ウチが何で幸せになるの。子供まであるのに。主人おらんようになって・・・何で・・・アホらしいわ・・・。検事はん、あんたらどうかしておりませんか?」
今度は、坂根進の供述。洋子の前で、彼は供述を迫られる。
「はい。僕は頼まれて電線切ったんです」
「誰に頼まれたんだ?」
「奥さんです。奥さんが、抜き身の短刀を脇腹に突きつけて、これで切れ、言うたんです」
「嘘、皆、嘘!坂根さん、あんた夢見てたんでないの?」と洋子。
彼女の心中は、嘘の供述をされた怒りで一杯になっていた。
次は、柳原正夫の供述。
「奥さんに言い使って、駅前の日下組の事務所に行ったんです。若いヤクザが出て来て、山田ラジオ店から来た言うたら、これ持って帰ってくれと言うて、その匕首が・・・その柄の所に巻いてあるダイヤル糸(注2)は、いつか奥さんが巻いているのを見て、僕手伝ったことがあります。その糸に間違いありません」
(注2)真空管ラジオ用の専用糸で、0.7mmほどの強さを持つ。
坂根進の供述。
「昭和町の家に知らせに行く途中で、橋の上から奥さんに頼まれたものを捨てました」
「何を捨てたんだね?」
「新聞紙で包んだ血のついた刺身包丁です。それから交番に知らせに行きました」
「確かに刺身包丁、間違いないな?」
「新聞の先から包丁の先が出とったけん、間違いありません」
「ドタン、バタンという音で、眼が覚めたんですわ。それで柳原君と二人で母屋の方に見に行ったんです。縁先から中を見ると、寝巻きのまま、大将と奥さんが掴み合いみたいな喧嘩をして、それで障子の影に隠に入ってしもうて・・・」
少年たちの決定的とも思える供述に、洋子は激しく反応した。
「ハハハハハ・・何言うてんの!見た?ほんまに見たんか、あんたら。見るはずないやないの。真っ暗だったんよ。まだ夜だったんよ。何、デタラメ言うてんの。検事さん、どないなこと言うて、嵌めようとしてもアカンわ、ウチがやったんやないもの、ウチやないもの」
「お前たちが供述したのは、デタラメなのか!」
「とんでもない!嘘と違う」と坂根。
「奥さん、ええ加減にしたらどうですか?ええ加減に、本当のことを言うたらどうです?僕らもえらい迷惑しとるんじゃ」と柳原。
「奥さん、頼むわ!もう30日も上、泊めらてるんじゃ。早う、家に帰らして」と坂根。「こっちは本当のことを言うとるんや。奥さんが嘘言うから、僕ら家に帰られへん。頼むわ、奥さん」と柳原。
「嘘、皆、嘘や!嘘や!嘘や!」
葛西洋子は、二人の店員の供述を語気を強めて否定した。
そして一年半に渡り、通算して16回開かれた法廷で、検事が無期懲役を求刑した後、徳島地方裁判所に於いて、第一審の判決が下された。
「懲役13年に処する。分りましたか?」と裁判長の主文の宣告。
「控訴いたします」と葛西洋子被告。
その結果、高松高等裁判所に於ける第二審の裁判は、更に一年八ヶ月かかった。そして控訴審での判決が下された。
「控訴を棄却する」
その後、判決理由が述べられるが、被告席の洋子は裁判長に詰め寄って叫んだ。
「ひどい!ひどい裁判や!もう虐めるのは勘弁して・・・」
直ちに洋子は退廷を命じられた。
その後、裁判長から淡々と判決理由が述べられていく。その内容は、彼女が主張する無罪の根拠を否定するものだった。
この冒頭のナレーションから、その後の世論を沸騰させるような冤罪事件と目される、際立って陰湿で、忌まわしい事件の幕が開かれた。
1953年11月5日、徳島市の小さなラジオ店で、その事件は起きた。家族の者が寝静まった夜、当店に強盗が押し入って、その店の主人が殺害されたのである。
主人の名は、山田徳三。体全身に9箇所の傷を受け、それが致命傷となって絶命したのである。また徳三の内縁の妻である洋子も数箇所の傷を負ったが、幸い致命傷にならず、一命を取り留めた。
彼女は病院のベッドで、担当の刑事に事件の経験譚を生々しく語っている。
彼女によると、寝床に入ってウトウトし始めたとき、外から男の声が聞こえた。
「奥さん、奥さんおいでるで」
「誰で?誰で・・・」
その声の主を特定しようと、洋子が呼びかけた瞬間、相手の男の激しい圧力を受けて、その圧力に抗っていた主人の徳三がまもなく倒れ込んだ。その傍らにいた洋子もまた、左脇腹に鋭い痛みを感じて、その場を動けなくなるが、逃走する犯人を追って行ったと言うのである。
目撃者は何人かいたが、事件が夜の闇の中で起きたので、顔の判別が困難だった。匕首(あいくち)のない短刀)の持ち主が逮捕されたが、目撃証言と合致せず、結局釈放されることになったのである。いよいよ事件は、迷宮入りの様相を呈することになっていく。
(注1)「曲のない」とは、「面白みがない」とか、「つまらない」というような意味。
徳島地方検察庁内で、検事たちが捗らない事件について協議している。
事件が起きて七ヶ月、その間十数名の容疑者がリストアップされ、その中で一人の容疑者が最も疑われ、三度も拘留されることになった。しかしその容疑者の取調べの結果、決定的な証拠を得るまでには至らなかった。
この時点で、警察がマークした全ての容疑者は、結局、「シロ」という結論に達したのである。最期に残されたのは、凶器とされる匕首一本。その匕首をテーブルの上に置いて、検事たちは迷宮入りしそうな事件の成り行きを不安視していた。
そこに、一人の若い検事が新しいアングルで事件に焦点を当てることを提起した。検事の名は山口。彼は物盗り説を否定して、内部犯行説を主張したのである。その根拠は、盗まれた金品がなく、しかも滅多刺しの残忍な犯行から見て、犯人の動機が怨恨にあるというもの。
これまでの捜査の結果、被害者の徳三には恨まれるような事情がないということで、山口検事は、内縁の妻である葛西洋子を真犯人と睨んでいた。検事は彼女が推理小説の愛好家であり、また徳三の籍に入っていない内縁関係の事情についても、高い関心を持ったのである。
山口検事は、洋子と親戚関係にある浜田陶器店の主人である流二を厳しく取調べた。
「お前は洋子と、家で何を打ち合わせしてきた?言って見たまえ」
「何って、別に・・・」
「ないはずがない。君は山田の家に一時間近く居たはずだ。何を打ち合わせしてきた!」
この厳しい取調の結果、幸いにも流二にアリバイがあることが確認され、釈放されるに至ったのである。
山口検事は、葛西洋子が真犯人であることを立証するために、様々な状況証拠を集めてきた。それを会議で説明し、検察内の空気を確実に支配していく。彼は、洋子のみが動機を持っていると主張し、彼女の戸籍謄本を検察関係者のの前で示したのである。
そこから若い検事の、自信満々の弁舌が開かれていく。
「洋子は過去二回結婚し、二回ともに結婚生活に失敗して離婚しています。その後、徳島市内でバーを経営中に被害者と知り合い、やがて情を通じるようになり、山田の妻、現在大阪で暮らしていますが、その柴田ヤスコを追い出すようにして、山田と夫婦になっています。
ところが生来浮気な山田が、去年の春頃から未亡人の某女と懇ろになり、今度は洋子が自分がかつて追い出した先妻と同じ立場に置かれるようになった。しかも洋子の場合、結婚して十年になるのに、まだ籍にも入っていない。そのために将来に不安を覚え、絶望するようになった。
そうした不安を、山田の先妻との間の長女、竜子や実姉の久子に、数回に亘って、愚痴交じりに述懐したというようなこともあります。たまたま業者関係の招待旅行会に、徳三が洋子を差し置いて、某女を同行しようとしたことから夫婦喧嘩になり、挙句に徳三と別居して、昭和町の子供たちの仮住まいに行き、5、6日してようやく家に戻ったのですが、本件が発生したのは、実に帰って来た晩の翌早朝のことです。以上報告を終ります」
山口検事の一見合理的だが、しかし多分に心情的背景のみを重視した、殆ど主観による長広舌が捜査の流れを決定した。
まもなく、ラジオ店の店員である二人の少年(坂根、柳原)が事情聴取を受け、彼らの供述から葛西洋子が逮捕されるに至ったのである。
「何言うてんの!ウチは被害者やないの。主人殺されたんやないか!犯人やない!」
「知りまへん。坂根や柳原が何言うてるか知らんが、ウチはあの子らに何も頼んだ覚えはありまへん」
「ウチは無実や!あんたら皆、クビにしたるわ!」
「電線切れ、なんてそんなアホな!第一、匕首なんかで切らんかて、家にはペンチもニッパーも商売道具屋やけん、ちゃんと揃ってます!」
彼女は以上の供述を重ね、自らの無実を強弁していたが、遂に、疲労困憊の中で自白に追い込まれてしまった。
「私は、昨年11月5日、朝早(はよ)う、まだ夜の明けきらん内に、夫徳三を刺身包丁で殺しました。今後処分を受け、刑務所へ行った後は、子供のことをお願いします」
ところがその直後、彼女は自白を翻した。
「あの自白は、嘘や!あんたらに無理やり言わされたんや。主人殺して、ウチが何で幸せになるの。子供まであるのに。主人おらんようになって・・・何で・・・アホらしいわ・・・。検事はん、あんたらどうかしておりませんか?」
今度は、坂根進の供述。洋子の前で、彼は供述を迫られる。
「はい。僕は頼まれて電線切ったんです」
「誰に頼まれたんだ?」
「奥さんです。奥さんが、抜き身の短刀を脇腹に突きつけて、これで切れ、言うたんです」
「嘘、皆、嘘!坂根さん、あんた夢見てたんでないの?」と洋子。
彼女の心中は、嘘の供述をされた怒りで一杯になっていた。
次は、柳原正夫の供述。
「奥さんに言い使って、駅前の日下組の事務所に行ったんです。若いヤクザが出て来て、山田ラジオ店から来た言うたら、これ持って帰ってくれと言うて、その匕首が・・・その柄の所に巻いてあるダイヤル糸(注2)は、いつか奥さんが巻いているのを見て、僕手伝ったことがあります。その糸に間違いありません」
(注2)真空管ラジオ用の専用糸で、0.7mmほどの強さを持つ。
坂根進の供述。
「昭和町の家に知らせに行く途中で、橋の上から奥さんに頼まれたものを捨てました」
「何を捨てたんだね?」
「新聞紙で包んだ血のついた刺身包丁です。それから交番に知らせに行きました」
「確かに刺身包丁、間違いないな?」
「新聞の先から包丁の先が出とったけん、間違いありません」
「ドタン、バタンという音で、眼が覚めたんですわ。それで柳原君と二人で母屋の方に見に行ったんです。縁先から中を見ると、寝巻きのまま、大将と奥さんが掴み合いみたいな喧嘩をして、それで障子の影に隠に入ってしもうて・・・」
少年たちの決定的とも思える供述に、洋子は激しく反応した。
「ハハハハハ・・何言うてんの!見た?ほんまに見たんか、あんたら。見るはずないやないの。真っ暗だったんよ。まだ夜だったんよ。何、デタラメ言うてんの。検事さん、どないなこと言うて、嵌めようとしてもアカンわ、ウチがやったんやないもの、ウチやないもの」
「お前たちが供述したのは、デタラメなのか!」
「とんでもない!嘘と違う」と坂根。
「奥さん、ええ加減にしたらどうですか?ええ加減に、本当のことを言うたらどうです?僕らもえらい迷惑しとるんじゃ」と柳原。
「奥さん、頼むわ!もう30日も上、泊めらてるんじゃ。早う、家に帰らして」と坂根。「こっちは本当のことを言うとるんや。奥さんが嘘言うから、僕ら家に帰られへん。頼むわ、奥さん」と柳原。
「嘘、皆、嘘や!嘘や!嘘や!」
葛西洋子は、二人の店員の供述を語気を強めて否定した。
そして一年半に渡り、通算して16回開かれた法廷で、検事が無期懲役を求刑した後、徳島地方裁判所に於いて、第一審の判決が下された。
「懲役13年に処する。分りましたか?」と裁判長の主文の宣告。
「控訴いたします」と葛西洋子被告。
その結果、高松高等裁判所に於ける第二審の裁判は、更に一年八ヶ月かかった。そして控訴審での判決が下された。
「控訴を棄却する」
その後、判決理由が述べられるが、被告席の洋子は裁判長に詰め寄って叫んだ。
「ひどい!ひどい裁判や!もう虐めるのは勘弁して・・・」
直ちに洋子は退廷を命じられた。
その後、裁判長から淡々と判決理由が述べられていく。その内容は、彼女が主張する無罪の根拠を否定するものだった。
(人生論的映画評論/証人の椅子('65) 山本薩夫 <「僕もう、絶対転ばんさかい」――それを語る者、語らせる者>」)より抜粋http://zilge.blogspot.com/2008/12/65.html