2011-01-15から1日間の記事一覧

スタンド・バイ・ミー('86) ロブ・ライナー <お子様映画の悲惨と退廃>

2 全てを失った偏見の極み この「お子様映画」を貫流する独り善がりの善悪二元論(大人=悪⇔子供=善)と、そこに纏(まと)い付く気恥ずかしくなるような過剰な感傷に、正直吐き気すら覚えるからである。いや実際、この映画の中で、大人も子供も入り乱れて…

スポーツの風景

“スポーツ”― それは、現代を眩く彩る様々なる快楽仕掛けの一つである。しばしば最も安上げりで、最も効率の良い特段の仕掛けとなって巷間を過剰なまでに泡立たせている。 それが運んで来る熱狂と興奮は、殆ど空疎で狭隘なイデオロギーを蹴散らせて、人々を過…