2012-05-17から1日間の記事一覧

草生す廃道に蹲る意志  文学的な、あまりにも文学的な

絶対的弱者は絶対的に孤独である。 自らが他者に全面依存しているという確信的辛さが、ますます弱者を孤独に追いやり、弱者の自覚を絶対化する。 弱者は、もうこの蜘蛛の糸から脱出不能になる。 弱者はかなりの確率で抑鬱化するだろう。 壊れゆく明日のリア…

それでも人は生きていく  文学的な、あまりにも文学的な

どれほど辛くても、これをやっていれば、少しは辛さを忘れられるというレベルの辛さなら、軽欝にまで達していないのかも知れない。 忘れられる辛さと、忘れようがない辛さ。 辛さには、この二種類しかない。 楽しみを持つことで辛さを忘れられる者を、「躁的…

「絶対孤独」の闇に呑まれた叫び  文学的な、あまりにも文学的な

「君の現実が悪夢以上のものなら、誰かが君を救える振りをする方が残酷だ」 この言葉は、「ジョニーは戦場へ行った」(ドルトン・トランボ監督)の中で、一切の自由を奪われた主人公が、その残酷極まる悪夢で語られた、イエス・キリストの決定的な一言。 映…