2012-06-01から1日間の記事一覧

「確信は嘘より危険な真理の敵である」 文学的な、あまりにも文学的な

「確信は嘘より危険な真理の敵である」―― これは、「人間的なあまりに人間的な」の中のニーチェの言葉である。 「確信は絶対的な真実を所有しているという信仰である」とも彼は書いているが、それが信仰であるが故に、確信という幻想が快楽になるのだ。 例え…

「自虐のナルシズム」というイメージの氾濫  文学的な、あまりにも文学的な

私たちの内側では、常にイメージだけが勝手に動き回っている。 しかし、事態は全く変わっていない。 事態に向うイメージの差異によって、不安の測定値が揺れ動 くのだ。 イメージを変えるのは、事態から受け取る選択的情報の重量感の落差にある。 不安であれ…

眼の前に手に入りそうな快楽が近接してきたとき  文学的な、あまりにも文学的な

比べることは、比べられることである。 比べられることによって、人は目的的に動き、より高いレベルを目指していく。 これらは人の生活領域のいずれかで、大なり小なり見られるものである。 比べ、比べられることなくして、人の進化は具現しなかった。 共同…

幸福の選択に博打はいらない  文学的な、あまりにも文学的な

一度手に入れた価値より劣るものに下降する感覚の、その心地悪さを必要以上に学習してしまうと、人は上昇のみを目指すゲームを簡単に捨てられなくなる。 このゲームは強迫的になり、エンドレスにもなるのである。 自己完結感が簡単に手に入り難くなるのだ。…

「晒された、寡黙なる陰鬱さ」 文学的な、あまりにも文学的な

「察知されないエゴイズム」 これがあるために、一生食いっぱぐれないかも知れない。 人に上手に取り入る能力が、モラルを傷つけない詐欺師を演じ切れてしまうからだ。 「察知されない鈍感さ」 これがあるために、不適切な仕草で最後まで走り抜けてしまうの…