2012-03-13から1日間の記事一覧

緑のある風景

あれは、いつ頃だっただろうか。 私がまだ、カメラより低山徘徊の方に関心が強かった頃のことだ。 県指定天然記念物の大銀杏と、110段の石段を有する、堂々とした山寺として名高い、何度目かの高山不動(飯能市真言宗智山派の寺院)へのハイキングをした…

陽春を歩く(その1)

「みどりの日」である。 私が神代植物公園に訪園した最後の日である。 ブルーに染め抜かれた空が眩いほどだった。 その日、私は生まれて初めて、最も美しい風景を見たという幻想に酔ったのは事実である。 元々、ワシントン市に寄贈したサクラの苗木の返礼と…

奥武蔵・秩父の四季(その3)

2000年4月16日、私が奥武蔵に行った最後の日である。 その日、私は半日中、武蔵横手(埼玉県日高市)の駅で降りて、気の向くまま集落内を散策した。 この時期、春の花が殆ど出揃っていて、できれば、私の好きなハナモモやミツバツツジの花の写真を撮…

四季の花々

私の大好きな奥武蔵の集落・低山徘徊の中で、最も頻繁に通ったエリアは高麗郷(埼玉県日高市)である。 池袋駅から西武秩父駅まで運航する、特急列車のレッドアローの開通(1969年の「ちちぶ」)によって、日高、高萩、こま川、こま武蔵台の各団地が完成…

四季を旅して

<「青春の一人旅」から、トレッキングの醍醐味への「旅」> 「ママ、私が書いた詩、覚えてる?“ある日、私は自分の骸骨と向かい合った。骸骨は終始黙ったまま、洞穴のような暗い眼の奥から、絶えず私に微笑みかけた。白い骨の関節が軋(きし)んで、私の手…